注文住宅で家を建てる人は「一生住み続けたい家」を求めていることがほとんどではないでしょうか。「一生住み続けたい家」を手に入れるためには、いくつかこだわりたいポイントがあります。
今回は、注文住宅を建てるならこだわりたいポイントを5つお話しします。
トータルで考えたい「お金」
注文住宅に限らず家を購入するときには大きなお金が動きます。とくに注文住宅は中古住宅とは違い「目に見えるものがすべて」というわけではないため、より計画的にお金を使う必要があるのです。
注文住宅でよくある失敗談は「始めにお金を使いすぎてしまった」や「ここは別料金だとは思わなかった」という話です。注文住宅は、土地と建物という単純な分け方ではなく、建てた後の光熱費までトータルで考えます。
注文住宅のお金を考えるときに忘れてはならないものが付帯工事費と諸経費です。付帯工事費とは建物本体(基礎から内装まで)以外の部分にかかるお金です。例えば、庭の植栽や車庫そして屋外の給排水工事が含まれます。注文住宅を建てる総費用のうち約20%は付帯工事費で約10%が諸経費(登記や住宅ローンの手数料など)といわれています。
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動線で考える「ゾーニング」
ゾーニングとは、区域を分けることです。
注文住宅を建てるときには設計をするタイミングでゾーニングをします。
ゾーニングによって家の暮らしやすさが決まります。例えば、道路から玄関までのアプローチを広くゾーニングしておけば、車いすやベビーカーに便利なスロープを設置することができるでしょう。暮らしやすいゾーニングをするポイントは動線です。動線とは、人が動く経路を線で表したものです。例えば4人家族で暮らす場合、ゾーニングした図面にそれぞれの人の動線を描いてみます。動線がぶつかったり交差したりする場合は人と人とがぶつかる可能性があり、落ち着かないでしょう。動線が交差しないように「こっちからもあっちからも行ける」というゾーニングをすることが暮らしやすい家にするコツです。
住み心地がきまる??「気密と断熱」
家の住み心地は、広さや立地と同じぐらいに断熱が大切です。夏は涼しく冬は暖かい家は住み心地がいい家です。住み心地がいい家は気密と断熱で決まります。気密は室内の温かい空気を外に逃がさないようにします。そうすることで結露を防ぎます。断熱は、熱の移動を妨げることができます。気密と断熱が不十分な家は、家の中でも温度差が激しくなり、結露によってカビが発生しやすくなるのです。
気密と断熱の方法にはたくさんの種類があります。とくに断熱は外断熱や内断熱があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
安心して住みたいから「耐震・制震・免振」
日本は地震が多い国です。
注文住宅を建てるならば地震対策にもこだわってみましょう。
地震対策には、大きく分けて耐震工法と制震工法と免振工法の3種類があります。
耐震工法は、地震がきても家が壊れないように強くして対策する方法です。耐震工法で建てられた家は地震による倒壊は防ぎますが、揺れを防ぐことはできません。
制震工法は、制震ダンパーなどの器具を使って地震の揺れを吸収する方法です。器具が地震のエネルギーを吸収することで家のダメージを抑えます。家を建てた後からでも追加できる方法です。
免振工法は、家の下に免振装置を設置して揺れが家に伝わらないようにする方法です。家自体を動かすことで揺れを逃すため、注文住宅の場合は設計の段階から周囲の壁から建物を離して設計する必要があります。
注文住宅の雰囲気の決め手「外構」
注文住宅は、建物だけでなく敷地の中すべてを自由にこだわることができます。
外構は、そこで暮らす人のこだわりが出る部分です。
外構とは、敷地を囲う堀や門などの建物がない部分をいいます。日本庭園のような庭があれば重厚な雰囲気になり、ウッドデッキがあれば活動的な雰囲気になるでしょう。
最近は、ヤシの木など大きな木をシンボルツリーとして植える外構も人気です。
おわりに
注文住宅は目に見えるところだけでなく、目に見えないところにもこだわることができます。注文住宅は、一から考えてつくることができるからこそ、思い入れのある「自分の家」になるのではないでしょうか。