「注文住宅は大変そう」や「注文住宅は面倒」と思っている人は多いのではないでしょうか。
たしかに注文住宅は建売り住宅よりも入居までにステップがたくさんあります。しかし、全体の流れを大きくとらえてみると意外とシンプルな流れであることに気がつくでしょう。
今回は、注文住宅を建てるまでの流れをわかりやすく解説します。
予算の総額と住みたい家のイメージづくり
注文住宅を考えたら、おおよその総額を決めます。
総額とは、土地購入の手数料から家具の買い替えまでを含めた金額です。予算の総額すべてを使って建物を建ててしまったら、ローンの手数料や引っ越し費用が足りなくなってしまうでしょう。
同時に資金計画も立てます。ローンを組む場合は購入価格の20%程度は頭金とすることが一般的です。自分にあっているローンはどれなのかを考えて、余裕をもって計画を立てることが大切です。
ご予算のご相談は「今この月々であれば払える」も大切ですが、5年後、10年後のライフシュミレーション【この時期にこの支払が発生するので大丈夫か?】など考えることも大切です。
ライフシュミレーションのご相談はファイナンシャルプランナーをオススメしておりますが、ファイナンシャルプランナーには2種類ございます。
・保険型ファイナンシャルプランナー
・独立型ファイナンシャルプランナー
保険型ファイナンシャルプランナーは最適な保険を紹介し、保険を加入頂くことで報酬を得るファイナンシャルプランナーですが独立型ファイナンシャルプランナーは相談料で報酬を得ることを目的としているファイナンシャルプランナーですが、今なら無料で独立型ファイナンシャルプランナーの方にご相談することも可能です。(下記は女性誌『CLASSY.』などでの特集記事です)
そして一番大切なことが住みたい家のイメージ作りです。「とにかく自分の家が欲しい」というだけでなく、より具体的なイメージをつくります。具体的なイメージは、土地選びや家の間取りを決める基準となり、スムーズに決断することができます。
家づくりの基本を知っておく
「家を建てるのは大工さんだから大工さんにお任せ」と思っているようでは、せっかくの注文住宅がもったいないことになります。
注文住宅は、建てる人と暮らす人が一緒に相談しながら建てることが満足するポイントです。
建てる人は、家を建てるプロです。プロと話をするためには、やはり基本的な知識は知っていた方が効率的です。
家づくりの基本とは、家を建てる工法や使う材料についての知識です。家づくりの基本を知ることは、次のステップになる業者選びにも役立ちます。業者は、それぞれ得手不得手があるからです。
会社と土地を探す
会社とは、ハウスメーカーや工務店やパワービルダーのように家を扱う業者です。
会社を探す方法は業者によって変わります。ハウスメーカーならば住宅展示場やモデルハウスをチェックします。工務店やパワービルダーならば施工中の現場をみたり業者名簿で実績を調べたりします。ほかにも不動産販売会社や設計事務所など家を建てる会社や業者はたくさんあるのです。
さらに土地探しも並行して行います。土地選びは立地だけでなく用途地域や法規制もチェックする必要があり、専門的な知識が求められます。
初めて注文住宅を建てる人が、会社選びも土地選びもひとりで行うことは大変なことです。そんなときには顧客のニーズや要望を聞いて、土地探しを得意とする業者を選定しワンストップのエージェントを利用する方法もあります。
プランと見積もりをもらって検討する
会社の候補を決めたらプランと見積もりをもらいます。プランとは「こんな家はどうですか」という提案書です。満足できるプランを作ってもらうためにもステップ1の「住みたい家のイメージづくり」はとても大切です。
見積もりは他社と比べるためにもらうのではなく、自分の予算の総額と比較するために使います。自分の予算よりも大幅に高い見積もりの場合は難しいでしょう。また、予算を伝えたにもかかわらず、予算からかけ離れた見積もりだったときには「話が通じない業者」ととらえることもできます。注文住宅は売買契約で終わりではなく、契約後から何度も打ち合わせを重ねて家を建てます。話が通じない業者と長い打ち合わせをすることは大きな負担になるのではないでしょうか。
会社を決定し「工事請負契約」を結ぶ
会社を決定したら「工事請負契約」を結びます。「工事請負契約」とは、会社と施主(家を購入する人)が交わす契約です。契約を終えたら工事が始まります。
契約時には「工事請負契約書」「工事請負契約約款」「見積書」等の書類が渡されます。専門的な言葉が並ぶ書類ばかりですが、しっかりと理解するためにもステップ2の「家づくりの基本を知っておく」が大切になるのです。
工務店に決定した場合は、ほかにも建築士との契約が必要になる可能性があります。
近隣への挨拶をして着工
工事が始まることを着工といいます。着工前には、工事を行う会社や業者が近隣の方に挨拶回りをします。これは「工事中は車両の往来や騒音でご迷惑をおかけします」という意味の挨拶回りです。
できれば、会社や業者が挨拶回りをする前に施主が「家を建てることになりました。よろしくお願いします」という意味で挨拶回りをしたほうがいいでしょう。
家を建てるまでには地鎮祭や上棟式を行うこともあります。最近は一切行わないという人もいますが、地方によっては餅まきをしたりおひねりを出したりすることもあります。家を建ててから少しでも暮らしやすくしておくためにも、地域の風習や習慣については調べておくといいでしょう。
引き渡し
家が完成したら引き渡しとなります。
引き渡しの前には内覧会が行われます。内覧会は、完成した喜びで「きれい」「すごい」で終わってしまう人が多いようです。しかし、内覧会は「最後のダメ出しのタイミング」と思って臨みましょう。蛇口を実際にひねって水を出し、給排水のチェックをします。内覧会は時間をかけてしっかりとチェックし、納得することができたら引き渡しに進みます。
引き渡しは、家の鍵をもらうだけではありません。お金の残金を支払い必要な書類を受け取ります。引き渡しをする場所は、お金の移動を行う銀行がほとんどで所有権保存登記・住宅ローンの抵当権設定までを行います。おおよそ1時間程度です。
司法書士が法務局に登記申請書を提出して受理されれば完了します。
おわりに
注文住宅の流れは複雑で面倒にみえますが、実際は会社がスムーズにことが進むようにおぜん立てをしてくれることがほとんどです。
大きな流れは把握しておくべきですが、一番大切なポイントは「この会社なら信頼して任せられる」という出会いをすることではないでしょうか。