旧吉田茂邸

先日、大磯にある旧吉田邸に行ってきました。
旧吉田邸は、日本の戦後復興期を支えた政治家である吉田茂が生涯過ごした邸宅です。
残念なことに平成21年に原因不明の火災により焼失しましたが歴史に残る建造物であることから平成29年に再建されました。

吉田茂が暮らした当時を復元したもので昭和22年頃建てられた応接間と昭和30年代に近代数寄屋建築で有名な吉田五十八が設計した新館をメインに再建されています。


吉田五十八の建築スタイルは、アール・デコと和風の要素を巧みに融合させたものでした。彼はモダンなデザインと伝統的な日本建築の美学を組み合わせ、独自のスタイルを築きました。特に、吉田五十八が用いた「モルタル塗り廻しの大壁造り」は、外壁に厚いモルタルを塗り、その上に石やタイルを貼り付ける手法です。この方法により、壁面は一体感があり、堂々とした印象を与えます。また、柱を隠すことで、建物全体が調和を保ち、美しいバランスを実現しています。吉田五十八の建築は、その独創性と洗練されたデザインで多くの人々に感銘を与えていました。
もしご興味があれば、旧吉田茂邸を訪れて、彼の建築の素晴らしさを見てみてはいかがでしょうか(*^^*)